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劔岳点の記+中高年登山愛好家へ [ローカルトピック]

休暇を利用し、新田次郎氏原作の同名映画をやっと観ることができた。
映画では、日本山岳会と陸軍との劔岳初登頂争いを伏線として扱っていたが、原作ではそれほど大きく触れていなかったように思う。
ただ、(映画でも映し出された)当時の新聞記事から、実際には陸軍の威信がかかっていたものと思われる。
劔岳を中心とした雄大な山岳風景は、映画ならではの迫力があった。
全編にわたって実写のみで描かれているのも素晴らしい。
また、案内人(今で言う山岳ガイド)宇治長治郎について、その人柄が富山県人の気質をよく現していると思った。
【立山雄山付近から見た劔岳】
tsurugii_7671sx.jpg
(#柴崎芳太郎も立山雄山から同じアングルの劔岳を眺めたに違いない。)
■■■以下、特に中高年の山岳愛好家の方々へ■■■
実は、この劔岳登頂を機に自分は険しい山行をすぱっと止めた。
県内で代表的三山(劔、立山、薬師)のうち、薬師岳未登頂が心残りだが、諦めた。
思い返せば若気の至りというか(怖いもの知らずだったいうか)とても怖い思いをしたからである。
★行程★
【第一日】高岡→富山(友人と合流)→上市→馬場島(登山開始)→早月尾根中腹(幕営)
【第二日】早月尾根→※1劔岳登頂→劔沢(幕営)
【第三日】劔沢→劔沢雪渓下降→仙人池→黒部川、下ノ廊下→阿曽原温泉(泊)
【第四日】阿曽原温泉→下ノ廊下※2→欅平→宇奈月→魚津(友人と別れる)→帰宅
この行程で、険しい山への山行を止めるきっかけは、2度あった。
【富山市南部より見た劔岳】

※1:劔岳本峰直下のオーバーハング
早月尾根伝いに順調に高度を稼いできてルートを示す矢印通りに登攀した筈が、頂上直下でオーバーハングを余儀なくされた。
荷物を担いだまま3点保持の姿勢で夢中で何とか上り詰めた。
万一、浮き石を掴むか踏むかしたら一巻の終わりだった。
※2:雪渓の割れ目(=クレバス<これが一番怖かった)
最終日、阿曽原温泉から欅平に向かう途中(下ノ廊下)で雪渓を渡ろうとしたら、中央で割れ目が生じていた。
クレバスの幅は一番狭い所で約1m。下を流れる谷川は約10数m余りで、落ちたら命はない。
折しも対岸から登ってきた登山者は、この雪渓の谷間を高巻きに迂回している途中であった。
自分たちも高巻きに迂回するのが賢明であったが、あいにく2人とも明日は通常勤務しなければならない。
欅平のトロッコ電車に何としても乗らねばならぬ。(知人は夕方の東京上野行き電車に乗らねばならぬ)
今から高巻きしていたら、少なくとも30分~1時間のロスになるだろう。2人で相談の末、心を決めた。
→クレバスの端近くまで行ってみる。→向こう側へ担いでいたザックを放り投げる。
これを見ていた高巻き中の登山者が、大声で『危ないから止めろ!』とどなっている。
2人相次いで雪渓を全力疾走してクレバスを走り幅跳び、腹ばいの姿勢で着地(着雪?着氷?)した。

今から思うと実に無謀だった。第一、日程に余裕がなかった。
近年、中高年の登山中の事故が目立っている。↑こんな無茶はしないよ、と思われるかも知れない。
だが、山行を止め、端から登山事故のニュースをみていると、いくつか気になることがある。
★交通機関の進歩>便利故、逆に時間に縛られていないか?
 →どんな山行でも、例え日帰り登山でも、最低1日の余裕が必要と思う。
★雨具等の進歩>「ゴア○ックスだから強烈な雨でも大丈夫、安心」なのか?
 →登山用品が発達しても、最後は体力、判断力にかかっているのでないか。
★食糧、嗜好品>休憩時、仲間で分け合って(自慢して)ないか?
 →非常食は最低限必要。だが、必要以上は担ぎ上げる重量が増えるだけ。
携帯電話、無線>山でも携帯が使える、アマチュア無線も使える、と安心してないか?
 →遭難事故で使われる多大な労力は、金額で賄えるものではない。
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